忘れた頃に爆弾爆破事件が起きたり、訪問した要人が襲撃されたり、イスラム武装勢力による情勢不安が絶えないサンボアンガ。今回ばかりは深刻な事態のようだ。武装集団がサンボアンガの中心街に攻め入ったとの衝撃のニュースである。アサワコの地元がサンボアンガのため、有料IPTVのフィリピンチャネルにかぶりつき、当地の家族と連絡を取り合い、心配でたまらないようである。市街地から離れた実家がある地区でも外出禁止命令が出て、緊張感に包まれているようである。いつも人で溢れている中心街は、今まるでゴーストタウンのようになっているという。ムスリム住民には危害を加えないというが、クリスチャン住民には不安な時間が流れている。市街地へ通じる幹線道路には自動小銃を持った軍人とゲートがあり、小生らがアサワコの実家から街に向う際もゲートでチェックを受けるが、今回の襲撃は海から接近して上陸とのことで驚きである。事態はまだ収束していないが、これでサンボアンガとミンダナオ島の平和が一気に遠のいたと思われる。
(2013.09.12追記)9月9日、家に戻ってアサワコから「地元が戦争になっている!」と聞いてサンボアンガの異常事態を知った。4日目となっても事態は収束せず、武装集団と治安部隊のにらみ合いや散発的な交戦が続いているという。むしろ、占拠されたバランガイは6つとなり戦渦が拡大しているように見える。フィリピンのテレビ放送を見ると、街はゴーストタウンの様相で、装甲車が多数展開されていたり、たくさんの軍人が屯していたりと戦場である。