【イサーンの野外ディスコ】

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朝6時ごろに起きると、みんなもうすでに起きていた。田舎の朝は早い。Zちゃんが近所に食材を買いに行くというので一緒に付いて行くことにした。バイクでごくごく近所の商店へ。色んな食材やらジュースやらをたんまり買う。ついでにウィスキーも買うことになった。家に戻ると、さっそく父親や親戚のおじいちゃん?などがウィスキーを飲み始める。当然、小生にも勧められるので飲む。まだ、朝の7時である。勧められるがままに一緒にかぱかぱ飲んでるとすぐに酔っ払ってきた。

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一方、Zちゃんや女性陣は食事を作っていた。ここで小生は親戚のおじいちゃんにやけに気に入られて、何を言っているか全然分からないが、ずっと話しかけてくれる。何を言っているのか分からないので小生は終始笑顔でニコニコしながら酒を飲んだ。さらに、そのおじいちゃんは食事のたびに料理を取り分けてくれたり、あ~んと口元に食べ物を運んでくれたり、Zちゃんそっちのけで色々と世話を焼いてくれる。このおじいちゃんは恐らく孫と思われる小さな子供たちにいつも囲まれ慕われているようだった。その幸せそうな光景がとても印象的なおじいちゃんだった。

小生たちはラッキーだった。たまたま帰省したちょうどこの日、野外ディスコのようなものがやっていると言う。実家からすぐ近くの場所に、特設のステージが作られて、時間はまだAM10時だというのに、既にたくさんの人々が集まっていた。なお、ステージの周りは田んぼだったりする。

週末でもない平日の昼間から何故こんなにたくさんの老若男女が飲んだり踊ったりしているのか不思議に思った。が、後からカレンダーを見て気付いた。この日はタイの祝日だったようだ。ステージには大きなスピーカーが両脇に設置され、男性の歌手が歌い、短パンにブーツにへそ出しトップという少しセクシーな女性3人が踊っている。田んぼに突如現れた特設ディスコを見て、おおっ、これがイサーンのディスコか~と妙に感激する。そして、人出を見込んでアイスやクレープ屋といった屋台が3,4つ出ていた。

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簡素な屋根のある座席スペースは既に人でいっぱいだった。小生らは空いている地面にござをひいて座った。座るとすぐにウィスキーを勧められる。朝っぱらから飲んでいるので小生はこの時点でかなり酔っ払っていた。同じく朝から飲んでいる父親は、目の焦点が定まっていないし、目は真っ赤だし、ろれつが回っていないし、まっすぐ歩くないし、もう笑っちゃうぐらいベロンベロンに酔っ払っている。小生のボディーガード役を買ってくれた父親であったが、完全にヘベレケ状態だった。

ステージ前はスペースが設けられており踊れるようになっていた。が、まだ時間帯が早いのか、明らかに酔っ払ったおじいさん2人が元気に踊っているだけだった。ステージ前はそんな寂しい状況だが、Zちゃんの友人の例の明るい子に誘われて、ステージ前のスペースで一緒に踊った。見慣れない、しかも日本人が踊っているせいか群集に一斉に見られているのが分かった。すると、すぐにZちゃんに引き戻された。

また飲みが再開。が、小生は飲みすぎて、眠くなってきた。ござに寝転がってしばらく寝た。昼寝から目が覚めた13~14時頃にはステージ前にはたくさんの人が踊っていた。Zちゃんも友達と一緒に飲んで踊って楽しんだようだった。ただ、小生は踊ったらダメとZちゃんが言う。そして「踊ったら本当に怒る」と彼女に釘を刺された。地元の女たちが貴方を欲しそうにしているから踊って目立ったらダメということらしい。半端ではない嫉妬心はピーナちゃんと同じだと思った。

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