【そして、3人の愛しいJちゃんは幻に】

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最初は一緒にいるだけで完全にココロが満たされる。その子とのセックスに感動し溺れる。すぐにもう一度味わいたい渇望と飢えの苦しみに支配される。飢えに耐えられずもう一度その感動を味わう。やがてその子とのセックスがどんな素晴らしくとも感動は目減りし物足りなくり新しい刺激が欲しくなる。レイテ島でJちゃんとセックス三昧だった時も、パトゥムターニでEちゃんと癒しのセックスを繰り返した時もそうだった。渇望して、満たされて、満たされなくなり、刺激求めて、渇望して、満たされて、満たされなくなり、人の欲望は果てがない。

日に日にXちゃんの印象は悪くなる一方であるのに、彼女の引力は依然として小生を引き寄せ続けた。嘘つきで金の信者で甘い言葉を囁くことがなくても、Xちゃんは可愛くて小生のタイプであることに違いはなかった。首をなかなか縦に振らない小生に対して、Xちゃんはサポート要請を諦めなかった。学校が終わる来年の3月まで生活をサポートしてとお願いがあった。10,000ペソを送って欲しいとのことだった。10,000ペソで彼女は1ヶ月間バーで働かなくて済むとふと思った小生はとんだ甘ちゃんだった。Xちゃん曰く、10,000ペソ送ってくれたら1週間バー働かないとのことだ。驚いた。たった1週間である。焼け石に水だ。誕生日に会いに行くと伝えていた小生は、何をプレゼントしてくれるかと聞かれた。アルコールはどうだ、と冗談で答える。安いと一蹴された。家を買ってくれとのご要望だ。その高価な要望と即答ぶりに小生は感心した。また、彼女は日本に行って働きたいから結婚しようと繰り返し言うようになった。決して、貴方と一緒にいたいからと言わないところが潔い。全てはお金のためという清々しささえ彼女から感じられた。

何度かサポートをお願いされ、Xちゃんへ「生活サポートするかどうかは考えている、まだ出会ったばかりだし」と伝えると彼女は急に激怒し始めた。何か誤解があるのか、癪に障ることでも言ったのか小生には激怒する理由がさっぱり分からなかった。私を信用していないと彼女。全くその通りである。が、その通りとは言えず、信じていると弁解した。彼女からLINEで膨大な量のスタンプが送られ、人生初のサイバー攻撃を喰らった。XちゃんのLINEのプロフィール写真は二人の写真だったが、それもなくなった。Xちゃんに振り回されるのも最初は楽しかったが、急に面倒になってきた。こんな些細なことで決別かと思いLINEも返さずにいると、翌日にはXちゃんのLINEのプロフィール写真がまた二人の写真に戻っていた。昨日のサイバー攻撃はなんだったのか。

Xちゃんの印象は最悪と言ってもいいにも関わらず、Xちゃんの存在は小生お気に入りのEちゃんへの気持ちを駆逐しようとしていた。Eちゃんへの恋の魔法が徐々に解けてきているのを小生は感じていた。Eちゃんが可愛くて仕方ない絶頂感が落ちてきている、執着心の強烈さがなくなってきている。これが終わりの始まりか。Eちゃんはちょうど半年間の美容室学校を終えてこれから就職すれば小生からのサポートなしでやっていけるはずで今が去り時だった。その現実が後押しをして小生はEちゃんへ連絡することを止めた。一度、Eちゃんと生リンガで交わって、以前とは変わってしまった小生がどんな風に感じるのか確かめればはっきりするのかもしれない。その娘とのセックスで人生を感じることができるかどうか、小生はそれしか判断基準がないセックス狂信者だ。印象が最悪のXちゃんとまだ関係が続いているのも、あの衝撃的なセックスをもう一度味わいたいと渇望しているに他ならない。

アンヘレスから去って2週間後のこと、Xちゃんへ2万円(8,800ペソ)を送ることにした。現金なもので送金後はXちゃんから愛していると頻繁に言うようになった。しかし、8,000ペソは少ないという言葉も忘れなかった。そして、ココロのドーピングは帰国後わずか3週間ほどで急に途切れた。それまでマメにLINEをやりとりしていたのが少しずつ減っていった。Xちゃんと話してもどうも以前のように楽しくない。電話で話しているというのに、恋愛中毒のアドレナリンがどくどく分泌されて絶頂の高揚感が脳ミソを突き抜けるということがない。そんな小生をよそに次回会ったら私の歯をホワイトニングして良いかと聞かれる。脳ミソがエレクトしていない状態で、そんなお金のかかる話ばかりされても苦痛である。こうなるとXちゃんと5年間も付き合ったという元彼が偉大に思えてくるし、小生と2年間も続いたJちゃんが女神の如く貴重で稀な存在だったように思えてきた。こうしてドーピングの終わりと共にXちゃんの呪縛は消えてなくなった。

Xちゃんの存在がJちゃんとの関係を駆逐して、更にEちゃんとの関係も駆逐して、最後には気難しいXちゃんとの関係も終焉を向かえて、懇意の娘はみんな幻になってしまう嫌な予感があったが、小生のその予感は現実のものになってしまった。マニラのJちゃん、タイのEちゃん、アンヘレスのXちゃん、奇しくも小生の愛する女性3人とも名前のイニシャルはJだ。Xちゃんと過ごす夜にJちゃんに電話で別れを告げ、その数週間後にEちゃんから身を引くことを決め、やがてXちゃんへの気持ちも静かに消滅した。2013年夏、小生はアンヘレスへ行き、ほどなくして3人の愛しいJちゃんは幻となった。

 

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