【タイの一期一会、あの頃の彼女は記憶の中へ】

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アラームが鳴る直前に起床した。AM5時。外を見るとまだ雨が降っていた。ホテルの朝食をとってAM7時にチェックアウトをした。たしかAM8時台にバンコクから到着するAirAsiaの便があったから、折り返してAM8時半ごろにバンコク行きの便があったはずと記憶していた。運よく他の乗客が連絡を入れていたようで、もうすぐホテルに空港行きのバスが来るという。7:20に乗って30分後には空港へ到着することが出来た。途中、20~30mに渡って道路が完全に冠水している部分があった。

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スラタニーには2泊3日の滞在の予定だった。スラタニーからバンコク行きの航空券もそのように取っていた。しかし、昨夜よく考えた結果、急遽バンコクへ戻ることに決めた。Bちゃんと一緒にいた男が兄なのか、恋人なのか、夫なのか、それは分からない。が、分かったこともある。その日のBちゃんの行動を見ていると、翌日も期待できないということ。そして小生が思うほど彼女は再会の時間が大切ではないということだ。

翌日はAM10時に一人で来ると言っていたが、彼女の行動から見て厳しい情勢にあると思わざるを得なかった。帰国するまで0発という異常事態になる可能性が非常に高い。そこで、急遽予定を変更して翌日の朝一の便でバンコクへ戻ることを昨夜決めたのである。これまでのマイナスな状況から、バンコクへ戻ってとにかくプラスマイナスゼロの状況に、そして無難な旅といえる水準まで持ち直したいと考えた。

バンコクに戻ってからの選択は二択、バービア娘のKちゃんを捕まえるか、お気に入りのパタヤに行くか。Kちゃんとは体の相性が抜群だしセ○○スまみれになるに違いない。しかし、残念ながらワクワク感がない。出すものを出してしまえばワクワク感を求めて彼女から逃走したくなるだろう。すると、逃走したとしても、しなくても後味の悪い結果になる。こうして最もお気に入りの聖地パタヤに行くことにした。もう気分も天候もじめじめしたスラタニーは脱出して、太陽と海風に包まれたパタヤに行こう。

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(スラタニー空港へ行く途中に通った完全に冠水した道路)

買っておいた翌日のAirAsiaのチケットは変更できなかった。変更は48時間前までとのことだった。が、席はまだあるようで難なく新規でチケットを買うことができた。もうすぐ搭乗時間だ。SMSで「もう帰ります。バイバイ」とだけ書いてBちゃんへ送信した。英語が全く読めない彼女に伝わるかどうか分からないが。激しく雨が降る中、搭乗機へ向かった。

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(一人ずつ傘を手渡され豪雨の中、搭乗機に向かう乗客の一列)

スラタニーを離れるという決断は正解だった。正解であることは時間が経過してから明らかになった。スラタニーを離れた翌日、スラタニーの水害を伝えるニュースを度々目にしたのである。スラタニーのどこかの川が氾濫している映像、道路が崩れる映像、渋滞になっている道路の映像などが流れていた。大雨のせいで色々な被害が出ているようだった。スラタニー空港やサムイ空港も一時期クローズしたことを後日帰国してから知った。あのままスラタニーに留まっていたら、バンコクへ戻れず帰国便にも乗れなかったかもしれない。

さらに帰国してからFacebookを見てBちゃんからメッセージがあるのに初めて気付いた。あのAM10時に来る約束になっていた当日に「ごめん、風邪ひいたから今日は部屋にいけない」と書き込まれていたのだ。あのままスラタニーに居たらと思うと寒気がした。帰国後、何度かBちゃんから着信があったが、もう彼女と話すことも会うこともないだろう。プーケットで小生が強烈に引き込まれた自由奔放なBちゃんはもうどこにもおらず、小生の記憶の中だけの存在になってしまった。彼女には会えたがプーケットのあのBちゃんには再会できなかったのである。

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ホテル→スラタニー空港のバス:100B
AirAsia(スラタニー→バンコク):2690B

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