【近づく帰国とゴーゴーガールと切なさと】

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実は昨晩の深夜にちょっとした出来事があった。真夜中にドアベルが鳴る。小生は目を覚ますとハッと気付いた。Wちゃんである。何度も鳴らされるドアベル。Jちゃんは心配そうに小生の顔を見る。小生は観念してドアを開けた。小生の気まずい顔を見てWちゃんは瞬時に何かを感じ取ったようである。すぐに部屋を覗き込みJちゃんを見かけると、Jちゃんと2,3言、言葉を交わすと後は何も言わずに去っていった。

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9日目、目を覚ますと隣にJちゃんがいる。朝陽がまぶしく感じる中、起きたばかりのJちゃんを抱きしめ、彼女の匂いをかぎ、彼女の唇にゆっくりとくちづけをした。これほど完璧な朝があるだろうか。小生は彼女の身体に頭を埋めて、そのまま朝から濃厚なセ○○スをした。

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Jちゃんは今日いっぱい小生と寺院巡りに付き合ってくれると言う。もし小生さえ良ければ帰国までホテルではなくJちゃんの家に泊まっても良いとも言ってくれ非常に嬉しかったが、残念ながら帰国は明日に迫っていた。つまり、Jちゃんとの蜜月の時間も明日までと思うと切なさがこみ上げてきた。

まずJちゃんが着替えたいということで彼女の家に向かうことになった。タクシーで向かうかと思えばBTSで行くとのこと。NaNa駅から十数分走ったところで下車して、徒歩5分ぐらいの庶民的な大型マンションの1階に彼女の部屋があった。1部屋だけだったが9畳ほどの広さで壁際に大きめのベッドが置いてあり、物も少ないせいか広く感じる。Jちゃんと一人の男性が写っている写真を見つける。懇意にしているシンガポールの男性がいるとのこと。彼とうまくいくといいねと単純に心の中で思った。恐らくそれが彼女にとってのシンデレラストーリだ。Jちゃんの着替えが終わると寺院巡りに出かけた。

ワット・プラケオは今日も行事か何かで入ることが出来なかったため、国立博物館とワット・アルンへ行くことにした。ワット・アルンへはチャオプラヤー川を渡り舟で渡る必要がある。タイ人だからバンコクのことをよく知っているというのは間違いで、Jちゃんも渡り舟の相場を知らないようで大分高い値段で渡ることになってしまった。しかし、今思い出すと、博物館やワット・アルンのことはほとんど覚えておらず、Jちゃんと過ごした何シーンだけが脳裏に蘇る。

夜になると『レインボー3』へJちゃんと一緒に向かい、すぐにペイバーした。帰国は明日の午前中である。帰国までの時間は限られている。早々とホテルに向かい、本能のままにお互いの体を求め合った。

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10日目、バンコク最後の朝である。隣にはJちゃんがいる。あと数時間後にフライトだ。重い気分のまま無理やり体を動かして荷造りする。「またバンコクに来るよ。その時に会おう」とJちゃんに言って、有り金を全て渡した。Jちゃんが喜んでるのを見て、小生は嬉しかった。Jちゃんとバイバイして空港行きのタクシーに乗りこんだ。バンコクに刺激を求めてやってきたが、まさかこんなに切ない帰国になろうとは微塵も想像していなかった。最後の最後にJちゃんと出会ったのは、ゴーゴーバーの女神がまたバンコクに戻ってきなさいということだったのかもしれない。

しかし、この旅の2ヶ月後にサイパンのフィリピーナに嵌って、サイパンに通い続けるため、バンコクと『レインボー3』に再訪問したのは5年後だった。

 

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