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朝の9時ごろチェックアウトしてホテルを出ることにした。鍵を返却するとデポジットの2万キープがきちんと返ってきた。レンタルしたバイクにガソリンを入れると2.5リットルで3.5万キープだった。昨日世話になった置屋の近くにある、漢字で案内が書かれているホテルへ向かった。昨日ロングで連れ出した子が対戦場所として「このホテルは?」と指差したホテルだった。漢字の案内からすると中国系であるし、ここもロングが可能そうだし、置屋が近いので泊まってみようと思ったわけである。
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中国語で話しかけてくるホテルの女将に手振り身振りでコミュニケーションを取ると、1泊10万キープ。それ以外にデポジットとして5万キープが必要で、鍵返却時に返してくれるらしい。1階のロビーで寛いでいる客たちを見ていると、やはり中国人ばかりのようだ。まだ朝でどの部屋も片付いてないらしいが、1階の一部屋だけ急遽清掃してもらい、そこに荷物を下ろした。Wifiはあり、ブラウン管のテレビとエアコン、簡素なシャワー室もある。ただ、清潔感はあまりない室内だ。
ホテルを出て、腹は何故か減らないが朝食を取るために町の食堂に入ってみた。「カオソーイが食べたい」と言うと、食堂のおばちゃんが何か言っている。どうやら違うものならあると言ってるようなので小生は頷いた。期待通り麺料理が出てきた。ピリ辛のスープにソーメンみたいな細い麺とひき肉が入っている。ふつうにおいしい。食べてると薬味であるネギの偉大さを改めて実感した。食後にアイスコーヒーを頼んだが、ホットコーヒーが出てきた。アイスコーヒーなんて洒落たものはこの食堂にはないようだ。
手持ちのキープが減ってきたが、この日は日曜日だから銀行は閉まっている。銀行で両替ができないのでATMでキープを入手することに。ATMの手数料は2万キープのようだ。手数料かかるので一番大きい金額である100万キープを選び、無事にカードもお金も出てきた。バイクでしばらく町をぐるぐる回って探索したが、赤土の広い未舗装道路に簡素な民家が建っていて、あとは馬鹿でかい青空が広がっているだけだった。つまり長閑な田舎町でしかないことが良く分かった。また、国境近くだけあって中国の影響を強く受けているようだった。フエサイ(ボケオ)からルアンナムターを経由してムアンシンまでやって来たが、徐々に漢字の看板や中国の車両が増える様子が見て取れたし、ムアンシンに至っては漢字の看板と中国人がすっかり町に溶け込んでいた。
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中国との国境近くまでやってきたので折角だからラオスと中国との国境まで行ってみることにした。ムアンシンの町から国境までは10kmほどらしい。時刻は11時半。途中、昨日の置屋の前を通ると男たちが中に入っていくのが見えた。今日が日曜日だからなのか、他の日もそうなのか分からないが昼間も置屋は開いているようだ。アップダウンもカーブも少なく、まっすぐな道がほとんどで交通量は少ない。国境までは快適なツーリングだった。田舎の景色を見ながら進み、25分ほどでラオス側のイミグレーションに到着した。
イミグレーションは厳重な雰囲気で、バイクに跨る小生に対して警官がバイクから降りるよう注意した。Uターンしてムアンシンの町に戻ることに。ムアンシンの町と国境を結ぶ道路を走っていると、いくつか黄色のビアラオ看板を見かけた。のどかな風景にたまに現れるビアラオ看板には、レストランやビアガーデンと書かれていた。面白いことに、すき焼きとローマ字で書かれた看板もあった。恐らくハンノイ、つまりラオス式居酒屋兼置屋ではないかと思った。どこも人気がないので昼間は閉まっているようだ。夜になればきっと明かりが灯って営業しているに違いない。
12時半ごろ、町に戻ってきた。この1時間ほどのツーリングで小生は肌を真っ赤に日焼けしてしまった。レンタルバイク屋に行くがシャッターは閉まっていた。近くの中国人レストランに行って、アイスコーヒーとタイ語で注文するも通じない。何とか意思疎通できたが、コーヒーはなくティーしかないとのこと。中国製と思わしき缶のティーを買って(6000キープ)休憩した。
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暇なので13時ごろ置屋に向かった。置屋前にバイクが4台停まっている。中に入るとまだ昼間なのに二人組の客が二組、女の子を隣に付けて飲んでいた。ショートでもしようかと置屋に入ったが、昨日良いなと思った数人の娘はどの子もいなかった。店内に6人ほどの女の子がいたがイマイチなので置屋を出た。
しかし、笑ってしまうほどやることがない。この町で唯一まともに見えるレストランに行って、アイスコーヒーとタイ語で言ってみた。すると、この町で初めて「ある」と言われた。ムアンシンでアイスコーヒーが飲めるとは思わなかった。ただ、店の女の子がバイクで買い出しに行かされていたので、その帰りを待つ必要があった。アイスコーヒーは5000キープだった。そして、腹が減ったのでごはん(3000キープ)、ラープムー(2.5万キープ)を注文した。なお、本当はモチ米やソムタムも食べたかったのだが無いと言われた。それで、やはりここはビエンチャンではなく中国国境近くのムアンシンであることを思い出した。