スカイマーク、A380導入と国際線参入の続報

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スカイマーク、A380導入と国際線参入の続報が入ってきた。国際線定期便で計画している路線は、成田空港を拠点とした、ロンドン、フランクフルト、ニューヨークなどのよう。驚いたことに15機の導入を計画しているとのこと。航空業界に新しい挑戦をする会社には、諸手を挙げて応援したい。A380で国際線定期便に就航した暁には、すぐに搭乗しよう。

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『スカイマーク:A380を15機導入-大手半額の国際運賃で風穴(Update1)』
[掲載日:2010/11/12] Bloomberg
国内航空会社のスカイマークは12日、欧州エアバスの超大型旅客機A380導入による国際線事業の詳細を発表した。欧米の国際都市と日本を結ぶ基幹路線に最新鋭機を投入し、14年度から既存の大手航空会社の半額以下の運賃で就航させることで、国際競争力を備えた日本で3番目となる国際キャリアとして事業を開始する。
同日本社で会見した西久保愼一社長は「エアバス380を使って、業界に風穴を開けることに挑戦する。妥当な値段、顧客が納得できるプライスを提供したい」と国際線参入を宣言。「運賃は大手の半額以下としたい」とした上で、「それでも初年度から国際線事業の黒字化は可能」との見通しを示した。
計画では、A380を14年度から4年間に6機、18年度以降に9機を導入し計15機の機材編隊を構成する。最新鋭機による長距離大量輸送を実施し、国際線運賃の大幅な引き下げを実現させる考え。路線は、主に成田国際空港を拠点とし、ロンドン、フランクフルト、ニューヨークなど欧米とする方針。また、成田空港だけではなく、関西国際空港や中部国際空港などの利用も視野に入れている。
西久保社長は、「アジアは既にLCC(格安航空会社)が乱立し価格競争が厳しい」とし、必要に応じて、アジア地域はチャーター便などで対応すると語った。同社の参入で、経営再建中の日本航空や羽田空港国際化で国際線を強化している全日本空輸の今後の事業計画や運賃設定にも影響が出てくる可能性が高い。
同社は2011年春にもエアバス社と正式にA380購入計画を締結し、最初の6機を保有する計画。内訳は、買い取り、リースがそれぞれ2機、残りの2機はオプションとする計画。納入は14年度に2機、15年度に1機、16年度に1機とし、オプション機は17年度に2機導入となる見込み。
西久保社長の説明によると、カタログプライスでは1機が約280億円、最初の6機導入で約1800億円。さらにA380の導入に伴う乗務員や整備の人材確保、格納庫整備などで多額の資金が見込まれるが、同社長は資金面に問題はないと強調。最初の2機導入は「積み上げた利益で十分買い取りはできる」と述べた。
同社の有森正和常務は説明会終了後に一部記者団に対し、エアバス機購入のための欧州の輸出信用機関と連動した制度金融のファイナンスなども活用することで、現在の財務内容を痛めることなく、機材などの調達のための資金を賄うことは可能と説明した。
また、当面は世界の航空連合に加盟する考えはなく、運航に関しては現在主流となっている共同運航は実施せず独立系の航空会社として国際事業を展開するとの考えを述べた。ただ、将来の連合加盟には含みを残した。
スカイマークはこれまで、西久保社長の判断で国内路線の保有機材を米ボーイング737に統一し、路線の運航効率化を進めてきた。国際線については、2002-05年に韓国向け、今年9月からは羽田-グアム路線でそれぞれチャーター便の運航を開始していたが、今回正式に、国際定期便に参入する。
エアバス側はA380が居住性や効率性に優れるとして、日本への売り込みを図ってきた。A380は2階建てで、最大850席程度を有する世界最大の旅客機。航続距離は1万5000キロメールと世界の主要都市を結ぶことが可能な最新鋭機。シンガポール航空やエールフランス、ルフトハンザ航空などがすでに導入し、日本路線で運航させている。エアバス・ジャパンによると、10月末で世界累計234機の受注状況となっている。
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