【上海万博と人、人、人】

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タクシーのドライバーに上海万博の1号門と書かれた文字を見せて到着。下車して門まで歩いてみると1号門ではなかった。Expoタクシーを再度捕まえ、今度こそ1号門に到着した。上海のタクシーの雑な仕事ぶりには怒り心頭である。上海万博で上海が国際都市であることをアピールするらしいが、タクシーや公共機関ではほぼ間違いなく英語は通じず、国際都市と言うにはまだ程遠いようだ。開場は9時、小生たちが到着したのは7時過ぎ。すでに門の付近にたくさんの人影が見える。

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2時間近くも前に入場ゲートに来た理由は、中国館(中国国家館)の入場予約券である。人気の中国館(中国国家館)に入るには、各ゲートで開場と同時に配布する入場予約券が必要で、各ゲートで分散して配る分、枚数が限られており相当早くゲートに並ばないと手に入れることが出来ないという。人気ゲートでは始発電車で駆けつけても入手できないという異常な状況だ。人気パビリオンから離れており比較的空いているとの情報を頼りに1号門に7時過ぎに到着したわけである。小生としては万博の雰囲気が味わえれば良い程度の気持ちだったが、友人の中国館(中国国家館)への情熱に賛同して早朝からの行動となった。しかし、すでに数百人はいようかという人数がゲート前に列を作っていた。

密集した列、かつ蒸し暑い上海の気候の中、2時間待ち続けることになる。ただ、暑さ対策はされており、ゲートの前には巨大な屋根が設けられており数百人は軽くキャパシティがありそうだ。また、屋根に霧状の水を噴霧する設備が多数付けられており、これが数分おきに噴霧されていた。これでだいぶ体感温度が下がった。2時間弱ぐったり待ちくたびれた頃、ゲート前にスタッフたちが配備され、入場が始まった。一人一人金属探知をくぐって手荷物はX線検査にかけるので時間がかかり、列が消化されていくスピードは遅い。入場が始まったことで列を作っていた中国人は興奮して我先にと前に詰め寄り、列は満員電車のように密着状態になった。ゲートを抜けてダッシュする。ゲートの先は視界が一気に広がる大きな広場だった。が、中国館(中国国家館)の入場予約券を配るスタッフもそれに群がる人だかりも見当たらない。小生らは手荷物のX線検査に時間を取られないよう手ぶらで向かうほどの準備で臨んだが、入場予約券はすでに配り終えたようだった。2時間前では遅かったようである。

2時間待ちで干乾びた喉を潤して、会場を歩き始めた。1号門から入場したのは主に企業のパビリオンが建ち並ぶ、黄浦江の西岸の「浦西エリア」。日本産業館、シスコ館、石油館、コカコーラ館などが見える。驚いたのは、先ほど開場したばかりだというのに、どこも3,4時間待ちと信じられない立て看板の表示である。余程の人気パビリオンでない限り長蛇の列はないだろうとたかを食っていた小生の予想はあっさり破られた。どこもかしこも長蛇の列である。この分だと4,5つのパビリオンに並んだだけで一日が終わってしまいそうだ。やはり会場を歩き回って空いているパビリオンがあれば中に入り、あくまでも万博の雰囲気を楽しむ方針が良いと思った。会場の敷地は広大で、そもそも端から端まで歩き回るだけで一日が終わりそうな広さだ。かつ、気温が高い上に強烈な日差しですぐに汗だくになる。中華料理のファーストフードで早めの昼食を取って、大型の遊覧船で黄浦江の対岸の「浦東エリア」へ。こちらは各国のパビリオンが建ち並び、一層活気がある。

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(左上:開場待ちの行列)(右上:石油館)
(左下:コカコーラ館)(右下:中華ファーストフード)

対岸に着いたのは日本館の目の前。各国のパビリオンが所狭しと建てられている。どこもかしこも長過ぎる列がとぐろを巻いているのに驚いた。人気の日本館にいたっては5時間待ちの表示…。日本館に行くだけで半日が潰れてしまう。珍しく列がないパビリオンを発見した。なんと北朝鮮館だった。初めて万博に出展したという北朝鮮館に入ってみる。館内は塔と噴水と北朝鮮独特の放送を流すモニターがある程度でとてもシンプル。外貨獲得のためか大きめの土産コーナーがあった。次に入ったのは、これまた列がなかったイラン館。ここも展示は簡素で目を引くようなものはなく、絨毯の販売と喫茶コーナーが印象に残った。国際社会の異端児、北朝鮮館とイラン館はすんなり入ることができ、商売に熱心なパビリオンだった。歩いていると、ステージ上で日本太鼓のパフォーマンスが披露されていた。暑い中、汗だくで情熱的に、かつ見事に連携した和太鼓のステージは素晴らしかった。会場にはラーメンやとんかつなど何故か日本語で食事処が書かれた看板を見かける。特に意表を衝いたのが、市街地でも見かけた吉野家が大型店舗を出していたこと。しかも、客がたんまり入っている。不思議だったのは会場では日本人はおろか外国人をほとんど見かけない。1日万博会場にいて見かけた外国人観光客は数名程度だった。

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(左上:日本館と行列)(右上:北朝鮮館の女性販売員)
(左下:吉野家)(右下:中国館)

さらに歩くと「浦東エリア」の中心あたりにある超巨大な中国館が見えてきた。中国館のうち中国国家館の展示は入場予約券がないので見れないが、中国省区市連合館の方は見れるらしいので少し並んで入ってみる。巨大な中国館の地上階が中国省区市連合館で、上層階が中国国家館らしい。中国省区市連合館は各省やら直轄市の小さなパビリオンがたくさん建ち並び、それぞれの魅力を紹介したり伝統衣装や舞踊を披露している。そして、街角でほとんど見かけなかった中国美人が万博会場、特にここ中国省区市連合館に集結していることを発見した。各省のパビリオンではさすが美人のコンパニオンを揃えており、小生は展示そっちのけで中国美人鑑賞を楽しんだ。実はこれこそが小生にとって正しい万博の楽しみ方である。前回の愛知万博も各国の美人を鑑賞しつつ写真を撮りまわったものである。ここは小さなパビリオンがたくさんあり見て回っていると数時間はあっという間に経った。

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(左上:中国省区市連合館の中)(右上:中国美人)
(左下:踊る中国美人)(右下:中国美人)

中国館を出て西へ進むとBゾーン。東南アジア諸国のパビリオンが建つゾーンで、小生に馴染みの国が多い。どこのパビリオンの前にも長い行列が出来ていた。小生の人生と切っても切り離せないフィリピンのパビリオンは比較的列が短かったため少し並んで入ってみる。1/3は喫茶コーナー、半分ぐらいは雑貨を扱う土産コーナー、どうも商売重視のようだ。そして、片隅の小さなステージ上では歌手が歌っており歌好きのフィリピンらしかった。隣にはタイ館、タイ好きの小生としては入ってみたかったが行列が長かったため諦めた。

Bゾーンの奥を進むと、欧州や北米、南米、アフリカ諸国などのパビリオンが並ぶCゾーン。欧州諸国はさすがデザインが凝って洒落たパビリオンが多い。知名度の高い国が多く、それだけ各々の行列も長いように思った。Cゾーンの最も奥に位置するアフリカ連合館に入る。巨大な建物にアフリカ諸国のブースが多数、ひしめき合っている。アフリカ雑貨や楽器、衣装を売って商売に走っている国もあれば、大きなステージでアフリカの歌を披露している国もあったりと色々だ。アフリカ連合館を出るともう夕方だった。パレードを行うようでその準備と人だかりが見えた。じきにパレードが始まり、ダンスを披露するグループ、音楽隊、美人数名を乗せたパレード車などが通り過ぎて行った。一日中歩き続けてやっと一通りのエリアを歩いた。朝から人にまみれて、人だかりを見続けた一日でもあった。へとへとに疲れた小生らは夕方過ぎに上海万博を後にした。

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(左上:巨大UFO?)(右上:フィリピン館)
(左下:イギリス館)(右下:パレード車に乗る中国美人)

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